野寒布岬 (のしゃっぷみさき)

利尻富士が見えれば5★見えないと2★。周辺のマニアック施設もど〜ぞ

ノシャップとは、「岬がアゴのように突き出たところ」「波のくだける場所」というアイヌ語、「ノッ・シャム」が語源となっています。ここからは、利尻富士がきれいに見え、夕暮れには水平線に沈む夕日も見られることで有名。正式名称は、稚内恵山泊港公園といい、ごく普通の海浜公園。利尻富士が見えないと感動値は高くありません。また、すぐ脇にある野寒布岬稚内灯台は、高さは42.7メートルあり、北海道では一番高い灯台で、全国では島根県日御岬灯台に次いで2番目の高さ、というのはあまり知られていないでしょう。最初は、1900年(明治33年)に野寒布岬の丘陵地(現レーダーサイト)に建てられたのですが、米軍ノシャップ基地の増強と拡張により移設を余儀なくされ、1966年(昭和41年)1月10日に現在の位置に移設されています。この灯台の手前には、市立ノシャップ寒流水族館と稚内青少年科学館があります。下記の記事をご覧頂き、気になったらぜひ入館してください。※米軍基地は1972年に撤退しています。

稚内周辺スポットマップ

稚内灯台

北海道一高い灯台、日本の灯台50選

野寒布岬の突端、ノシャップ寒流水族館の裏手に建つ北海道で最も高い灯台。日本全国でも出雲日御碕燈台に次いで第2位。1900年(明治33年)12月が初点灯ですが、現在の位置ではなく、1kmほど街寄りの、航空自衛隊稚内分屯基地の丘に建っていたのですが、1966年(昭和41年)1月に現在の位置に移転されています。初代は鉄造でしたが、2代目はコンクリート造の塔型となり、丘から海岸線まで標高が下がったため高く築造しています。塔高43m、光度32万カンデラで、洋上33kmまで到達します。赤白のストライプが鮮やかで、途中に腰巻きのようなテラスをまとっている外観がユニーク。灯台マニアであれば必ず足を運ぶでしょう。

市立ノシャップ寒流水族館

この日本最北端の水族館は、1968年(昭和43年)7月、北海道生誕100年、稚内生誕90年、市政20周年の記念事業として建設されたものです。また、日本の水族館としてはちょうど100番目の設立でもあったとか。いろいろとゴロがよい施設ですが、床面積が971㎡しかなく、水族館としてはあまり大きくはない。しかもかなり老朽化が進んでおり、あと何年使えるのか?という感じ。そんな所ですが、最大の見どころは流れる水槽です。寒流水族館というだけに、寒流でのみ生息する魚がグルグルと回遊している様はなかなか圧巻です。もしも、一生に一度の稚内来訪であれば、立ち寄っておく価値はあるかも!?

水族館のエントランス。後ろに北海道一高い稚内灯台

屋外の水槽は小さいのが2槽だけ!

 

●料金:入館料400円 ●滞在時間:30分 ●住所:稚内市ノシャップ2-2-17 ●TEL:0162-23-6278 ●駐車場:あり/無料 ●営業時間:9:00〜17:00・定休日:期間中無休 ●GPS:北緯45°26′57″東経141°38′41″

 

稚内市青少年科学館

初期の南極観測隊関連の資料展示が見どころ

1974年(昭和49年)7月開館。建物も古く、展示物の老朽化なども目立つのですが、その中でも目を引くのは初期の南極観測隊が活躍した各種資料の展示です。稚内と南極観測隊との結びつきは強く、特に観測隊が連れて行った樺太犬の訓練はこの稚内で行われています。映画にもなり有名となった、タロとジロもこの地から南極へ向かったのです。そのタロ・ジロ関連の資料展示も結構あります。この手の歴史に興味がある人なら、足を運んでみてもいいのではないかと思います。

タロとジロだけでなく、南極観測隊に関する資料がけっこうあります

南極物語を観た人なら理解できる、実際に南極に行った犬たちの写真が見られます

南極越冬隊資料展示コーナー

科学館の敷地内屋外施設として、南極観測基地に関する展示があります。主に昭和基地の展示がメインで、実際に使用された2棟のプレハブを展示し、実際に内部に入ることができるなど、マニアにとっては涎ものです。筆者も実物に足を踏み入れた時は超感動でした。そのほか展示パネルなどがあるものの、やはり基地の実物展示がメインでしょう。忘れずに足を運んで下さい。

 

●料金:入館料150円 ●滞在時間:30分 ●住所:稚内市ノシャップ2-2-6 ●TEL:162-22-5100 ●駐車場:あり/無料 ●営業時間:9:00〜17:00・定休日:毎週月曜日・祝日 ●GPS:北緯45°26′56″東経141°38′43″

 

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