日高の森林ウォーク。地下発電所〜サンゴの滝〜北日高岳〜沙流川温泉

「日高の森林ウォーク」が、なかなか楽しめます

国道274号と237号が交差する日高町。この町は、道北・道央・道南・道東方面へ向かう重要な分岐拠点となっています。道の駅「樹海ロード日高」もあり、日高町を通過したことがある旅人は多いはず。また、市街地に隣接して100点満点を付けてもいい「沙流川オートキャンプ場」があり、キャンプ旅をする人にとっても使い勝っての良い町といえます。そんな交通の要衝ですが、突出した観光スポットはありません。そこで、弊誌としては、時間がある旅人さんにゼヒお薦めしたいウォーキングスポットを紹介したいと思います。ひと巡りするとけっこうな時間がかかるため、沙流川オートキャンプ場に前泊するか後泊するか、いずれにしても一泊する計画が必須となります。時間にゆとりを持って楽しんで貰いたいと思います。

日高・平取スポットマップ

[クリックするとPDFマップが開きます]

今回お薦めするルートは上記マップの通り。キャンプ場を出発して「日高地下発電所」→「サンゴ滝」→「北日高岳」→「ひだか高原荘で温泉」というコース。この後キャンプ泊するなら、買い出しに町まで行って、そのついでに「日高山脈館」を観てくればパーフェクト! なお、反時計回りに巡ると、「日高国際スキー場」のゲレンデが急傾斜&急登で、あまりにも大変です。では、行ってらっしゃい!

前泊、後泊いずれにしても、ロケーションの素晴らしい「沙流川オートキャンプ場」に設営したテントからスタートします。まさにベースキャンプ気分です!

日高地下発電所

最初に目指すのは北海道電力の日高発電所。ここは沙流川から取り込んだ水を立坑に通し、その落水でモータを回して発電する地下発電所。毎秒21トンの水を使い、1万キロワットの発電量(毎時?)だそうです。外観しか見られませんが、川の水を使った地下発電所は珍しいのでマイナースポットマニアには堪えられないスポットでしょう。

キャンプ場から1100mほどで、発電所への入口に到着。ここまでは車両でも来られます。

車止めから500mほどで発電所に到着。ここはあっという間です。敷地内には入ることはできません。

これが取水堰です

発電の仕組みを説明した現地にある看板(クリックで拡大)

奥に展望台があり、全体を見渡せます

【住所】沙流郡日高町富岡
【滞在目安時間】10分
【駐車場】あり/徒歩500m

サンゴの沢とサンゴの滝

日高の山奥に「サンゴ」?とは違和感のある名称です。日高町の市街地から東に1kmほどに「富岡三号の沢」があります。この沢沿いにホロナイ林道があるのですが、一般車両は通行できず、徒歩でのみ進入することができるトレッキングコースになっています。以前この沢でサンゴの化石が発掘されたことから「サンゴの沢」という別称が付けられたわけです。沢沿いにはたくさんの説明ボードが設置されており、その多くは地質関連のもの。このように、観光的には無名なスポットでありながら相応の整備が成されており、地元の学校で屋外授業として子供達を歩かせているのようです。しかし、内容が学術的すぎて、さぞや子供達は苦痛だろうな〜と思った次第。

車止めから2.4kmのところにあるのが「サンゴの滝」。渓流脇にある巨石の上を末広がりに落水するなかなかの滝相です。落差は25〜6mほどあり滝マニアであれば納得の一滝であろうと思うのですが、じつはこの滝は人工の滝なのです。人工といっても、上部に水道管とかがあるわけではなく、ちゃんと自然の沢水が落ちているのですが、滝に至る導水が人工なのです。この一帯は八田鉱山というクロムが産出された山で、1940年(昭和15年)、鉱石運搬のために道路を造成した際、沢水の流れを迂回させたことによりこの滝が生まれたもの。できた当時は鉱山名と工事関係者の頭文字を取り「八曽出の滝」と呼んでいたそうです。なぁ〜んだ人工か!と蔑まれることなく、滝マニアに受け入れられている立派な滝なのであります。

林道口の様子。説明板や入林届箱などが設置されている

7〜8分ほどで右手に「涙の滝」というショボイ滝が現れる。本当に涙ながらの滝・・・

数千万年〜1億年前の地層が露出しているポイントが多数ある

林道口から50分ほどで滝の分岐に到着

どこから見ても人工とは思えない立派な滝。この時の水量はかなり少な目。冬季は氷瀑が楽しめるということで、スノーシューツアーがあります

【住所】沙流郡日高町富岡
【電話】TEL:01457-6-2008/日高町観光協会
【滞在目安時間】100分(サンゴの滝往復の場合)
【駐車場】あり/無料/未舗装

北日高岳山頂の絶景

標高751mの低山「北日高岳」。日高町市街地に隣接しスキー場も開かれている町民憩いの山。地元の子供達も課外授業で登っているようで、初心者でも登れる山です。が、単独登山となると、楽勝で登れるとは言い難いので要注意。登山道はきちんと整備されてはいるものの、そもそも入山者はそれほど多くはないので、道幅は狭く、抜ける森も深く鬱蒼感があるため、ビギナーの人が一人で平日に登るとなると、寂しさ感が半端ない。ピークだけを極めたい場合は、ゲレンデコースを往復すれば深い森は一切歩かなくて済みますが、今回のお薦めルートを歩く場合は、この森の攻略がポイントになりそう。

サンゴの滝から、いったん来た道を800mほど戻ると、登山口があります。ここから登り始めて山頂までは1時間前後の山行になります。筆者が登ったのは8月16日のお盆休み真っ最中。今回のルートでは、ついに誰一人として出逢いませんでした!山頂に着くまでは一切視界が開けるところはなく、空が見えるとイコールそこが山頂に到着です。山頂はスキーリフトの終点でもあり、鬱蒼とした森からいきなりの人工物出現とギャップが激しいのですが、それを払拭できる素晴らしい展望が広がります。日高の市街地が眼下にあり、遠すぎず近すぎず絶妙な距離に。さらに周囲を大きな起伏のない、深く果てしなく続く山々に囲まれている様は、北の大地に居るわ〜と強く実感できるのです。

登山口、いきなり鬱蒼感あります

要所要所に道標が立つ

分岐と登山道の様子。この先に分岐はなく道に迷うことはないでしょう

山頂にはリフトがガッツリ、これまでの鬱蒼感はいったい・・・・と思いつつもホットします

下山はスキー場のゲレンデを降りますが、専用登山道ではないため、ひたすら急傾斜。真っ直ぐ降りると足をやられます。時間がかかっても「つづら折り」に歩いて降りましょう

沙流川温泉ひだか高原荘

泉質は単純硫黄冷鉱泉(アルカリ性低張性冷鉱泉)で、源泉温度が 11.3度とかなり冷たい。これを加温濾過している循環式の温泉。pH9.4とヌルヌル系の濁ったお湯で、やや泥臭い感じがするという特徴のある温泉です。冷鉱泉でもあり、温泉マニアの人には厳しい評価でしょうが、必要にして十分、温泉気分は上々です。今回ご紹介のコースは、ゆっくり歩いて5時間前後。夏場ならかなり汗ばむため、この温泉ですっきり汗を流しましょう。その後はキャンプ場に戻りビールでも一杯。ほろ酔い気分でのんびりとお昼寝タイム。こんな贅沢な旅を一度はやってみませんか!

【住所】北海道沙流郡日高町富岡444−1
【電話】TEL:01457-6-2258
【入浴料】500円
【営業時間】10:00〜20:30
【休館日】無休
【駐車場】あり/無料

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