函館山攻略法(昼間編)-前編

夜景だけじゃない、北海道遺産の山を歩く

いまさら説明の必要がない超有名スポット。特に函館山といえば「夜景」。夜景を見ずして函館山に登る意味なし、とまで言われますが、昼間の函館山ほど魅力に満ちたところはありません。全山域が「軍事土木遺産」として北海道遺産に指定されており、そのほぼ全域が一般公開され自由に散策ができます。このことを知っている人は多くはありません。ここでは北海道遺産としての函館山を詳しく紹介いたします。

クリックするとPDFマップが開きます

函館山へのアクセス

山頂へのアクセスは、最も一般的なのがロープウエイ。観光客の大半はこれを利用するし、ロープウエイでしか登れないと思っている人もいるでしょう。次にバス・タクシーなどの公共交通機関。時間制限がありますがマイカーでも無料で登れます(2輪は自転車も含めて不可)。そして自分の足で登る登山。24時間一切の規制なく無料で登れます。

ロープウエイ(10:00〜22:00

125人乗りの大きなロープウエイですが、それでも日没前から激混みになります。その原因は大陸からの団体観光客の皆さん。以前では考えられない大混雑になります。しかもそれが年中行事!特に下山では30分前後待たされることも普通。覚悟して利用する必要があります。

マイカー(17:00〜22:00はNG)

17:00〜22:00を除けば、マイカーで登れます。日中であればこれが最適なアクセス法です。であれば17:00前に登り、22:00以降に下山!と考えがちですが、警備員に強制下山させられます。この時間帯に山頂駐車場にマイカーがあること自体が禁止となります。

登山(24時間いつでもOK)

標高334mの低山なので気軽に登山できる山です。登山道は広くよく整備されているため、登山というよりはハイキングに近く、専用の登山装備は不要です。護国神社の裏手にある駐車場から30〜40分で山頂に着きます。ただし夜間は照明がありません。灯火類は必携です。

ロープウエイ山麓駅周辺の駐車場について

ロープウエイ利用者の駐車場は幾つかありますが、クルマとバイクはそれぞれ異なります。また、登山の場合も専用の駐車場がありますので、マップで確認のうえご利用ください。

登山コースはこんな感じ

ロープウエイもマイカーも特に説明する必要もないでしょうが、自分の足で登る登山の場合はどのような感じなのか紹介しましょう。かなり簡単楽勝なので、混雑がイヤだ、お金がもったいないという向きにはお薦めの選択肢です。なお、山頂まで直登、そのまま下山の場合であれば、特に専用の装備は必要ありませんが、このあと紹介する北海道遺産巡りまで行う場合は、長時間の歩行になるため、行動食と飲料水は必携です。山中には水洗トイレが3箇所あります。近い人は割りと安心です。夜間の場合は一切の照明施設はないため、ヘッドライトや携行ライトなどの灯火類は必携です。

函館山登山道路起点に無料駐車場があります。ここが旧登山コースの登山口。クルマは20台しか停められないため、タイミングが悪いとすぐに満車になるので要注意。函館山のトレッキングコースには、ここを含めて5ヶ所のトイレがありますが(山中には3ヶ所)、登る前に出すものは出しておきましょう。なお、水場は山頂展望台以外はありません。長丁場の人は忘れず持参しましょう。

駐車場の入口付近に登山口があります。特に迷うことはないでしょう。入ってすぐに「ふれあいセンター」があります。入館無料で、函館山に関する資料の展示やコースの説明が観られます。

すぐに丸太の階段が現れます。駐車場の写真(撮影は朝の7:30)を見て判るように、入山する人は非常に多いので、登山道もよく踏まれています。

登り始めてすぐに遺構が現れます。この黒い円筒状のものは函館要塞で使用されていた貯水槽で、川も井戸も無い山だったために雨水を貯めたそうです。当初、貯水槽がなぜ山頂に無いのか不思議でしたが、山肌に沿って石造りの水路を設置し、この貯水槽に集水していたのです。なるほど山麓にある理由が理解できました。

2回、登山道路を跨ぐと、その先は階段が終わり傾斜の緩い登山道になります。観てください!この広さと緩さ!到底登山道には見えず散策路レベル。息が切れることもありません。早朝から多くの登山客(朝の散歩をしている市民が大半)と出逢いました。

3合目を過ぎた辺りに野鳥観察舎があります

とても立派ですが肝心の鳥が居なかった・・・・

4合目の分岐。右折すると薬師山砲台跡へ。詳しくは後ほど

5合目の分岐。山頂へは右折します。函館山は分岐のたび広場となっており、明瞭な道標が立っているので迷うことはありません。つつじ山駐車場まではここから10分ほどです。

つつじ山駐車場直前。山頂が見えました

水洗トイレがある、つつじ山駐車場に到着

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