拝啓、旅人様。

地味だけど凄いね〜えりも町灯台公園

退役灯台を保存している珍しい公園

えりも町の市街地中ほどに「灯台公園」という町民憩いの広場があります。真っ白な四角い塔が建っているのと、きれいな水洗トイレ、イベントでは活躍しているだろうステージがあるのみ。街中にしてはけっこうな広さもある。で、旅人に何の用があるのでしょうか? 確かにトイレ休憩には利便性は高い。セブンイレブンも隣にある!

と、話をはぐらかしましたが、この公園、実際に使われていた退役灯台を保存している全国的にもかなり珍しい公園なのです。今でこそ平地の公園ですが、元々ここは小高い丘で、1891年(明治24年)に木造灯台が設置され、1928年(昭和3年)には、現在保存されているコンクリート製の灯台に建て替えられています。その後50年間活躍したのですが、灯台のまわりに街が形成されるに至り、街灯や家々の明かりが灯台の光源と交錯し、よろしくない状態となったため移転することに。普通であれば無用になった灯台は解体されるのですが、えりも町の人達はこの灯台に愛着が深かったようで、国から本体を譲り受け、さらに小山を削り(高さ17m、ビル6階に相当)平地にしたうえで、灯台公園として1978年(昭和53年)12月に整備したのです。保存されている白亜の灯台は「幌泉灯台」という名称で、現在建っている位置は、現役時代に建っていた場所の直下だそうです。山は削るは、位置は変えないは、と実に地味なこだわりをもって、今でも町民憩いの場の主として活躍しているのであります。

ぷちトレビアな灯台公園、ちょっと立ち寄って記念写真の1枚くらい残してやってください。

えりも町スポットマップ

公園の全景。右にある道路は国道336号

【住所】幌泉郡えりも町本町53-1
【電話】TEL:01466-2-2241/えりも観光協会
【料金】無料
【開園時間】特に規制なし
【滞在時間】5〜20分
【駐車場】あり/無料

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