函館山の自動車登山道路口に、青函連絡船海難船と殉職者の慰霊地がある
太平洋戦争で撃沈された青函連絡船とその乗員の慰霊のため、1953年(昭和28年)に、青函連絡船殉職者功績顕彰会(青函連絡船の船員がメインの会)により建立された慰霊碑です。しかし、奇しくもその翌年に洞爺丸台風海難事故が発生し、その殉職者も合祀されました。建立当時は、悲惨な戦争への回顧の念を持つための目的であったものが、よもや日本最大の海難事故殉職者までもが祀られるとは、夢にも思わなかったことでしょう。小さな公園を呈したところで、慰霊碑の傍らには沈没した連絡船の船底がはめ込まれた「殉難船碑」や「国鉄青函連絡船の航跡」碑なども置かれています。青函連絡船海難の慰霊碑といえば七重浜の洞爺丸慰霊碑が有名ですが、函館山の麓にもあるというのはほとんど知られていません。もしも、クルマで函館山に登る予定があれば、ちょと時間を取って立ち寄ってみてはいかがでしょうか。ちなみに、重苦しい空気感とか鬱蒼感は一切ありません。
洞爺丸台風海難事故
函館山登山道路口にあるが、専用駐車場はないため、手前の登山者用駐車場を利用する
遭難船の慰霊碑なども片隅に
敷地はさほど広くはなくポケットパークのような雰囲気
【住所】函館市函館山12
【電話】TEL:0138-27-3333/函館市元町観光案内所
【開場・休場時間】特に規制なし/立入自由
【滞在目安時間】15分
【駐車場】近くにあり/無料/トイレあり