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マニアックスポット目白押しの松前城下町_その1

北海道最南端にある小さな町、松前町。地図で見た目より結構離れており、函館駅から計ると94kmと100km近い距離があります。函館から幾つかの町を通過し辿り着くのですが、その先は上ノ国町まで50km以上町がありません。そのためか孤立感のある町で、旅情感としてはむしろ抜群。♫は〜るばる来たぜ〜松前〜♫といった感があります。とはいえ、蝦夷地と呼ばれた頃は、この町が中心都市だったわけですが・・・・。この松前市街地には、北海道広といえども類を見ない史跡・文化財の宝庫で、国指定、道指定がゴロゴロ、北海道遺産まで網羅するという素晴らしいところ。明治以降に本格的に開発された北海道にあって、もっとも歴史が存在する町といってもいいでしょう。筆者の感覚としては小さな弘前という気がしています。ただし、歴史や神社仏閣に傾倒がない旅人にすれば、メジャースポットといえば松前城くらいなもので、あとは道の駅で用を足して終了!かもしれません。ということですので、一通りスポット紹介をしますので、気になる所がひとつでも見つかれば幸いかなと思う次第です。
松前町の観光シンボルといえる松前城。箱館戦争の頃は福山城と呼ばれていました。重要文化財としての登録も福山城での登録となっています。さて、この松前城ですが、歴史や神社仏閣に傾倒がない旅人でも、観光として足を運ぶには十分なスポットです。まず、その価値1は「北海道で唯一の日本式城郭であること」。その価値2は「日本で最後に築城された日本式城郭であること」です。その価値3が「城趾一帯が国指定史跡、北海道遺産であること」です。築城は1854年(安政元年)なので、2019年現在で築165年になりますが、残念ながら現在見られる天守は鉄筋コンクリート製の復元天守。実は、1941年(昭和16年)に国宝に指定され、太平洋戦争にも生き延びたのですが、1949年(昭和24年)6月に、町役場の火災による延焼で国宝天守は焼失してしまいました。この火災がなければ、北海道で唯一の国宝建築物だったのですから非常に残念です。見たかったですね〜。しかし、再建された天守ですが、焼失が近年であったことから、正確に再現されているのが救いといえます。なお、現在、火災から生き延びた本丸御門と本丸表御殿玄関が、それぞれ国と北海道の重要文化財として現存しています。また、周囲の石垣なども生き残った遺構です。
さらに、このコンクリート製の天守ですが、耐震基準に満たないことから、木造で建て替えることが検討されています。当初は2023年(令和5年)に完成を目標としていましたが、現在の進捗状況は判りません。この復元天守のほかに、道路を挟んで、搦手二の門が2000年(平成12年)に、天神坂門が2002年(平成14年)に復元されており、けっこう見応えのある真面目な復元工事がされています。こちらも見忘れることのなきように!
天守内部の資料室は見応え度は低いです
最上階からの眺めはまずまず良い
左の長い建物が国指定重要文化財の本丸御門
北海道指定重要文化財の本丸表御殿玄関
復元された搦手二ノ門周辺の様子。門以外にも大規模な復元がなされている
復元された天神坂門。手抜きのない木造復元です
【住所】松前郡松前町字松城
【電話】TEL:0139-42-2216
【入館料】360円
【開館時間】9:00〜17:00
【休館日】期間中無休(4/10〜12/10)
【滞在目安時間】20分
【駐車場】あり/無料/未舗装
これはマニアック度満点の石碑です。旧松前駅跡に建てられた「北海道最南端の町」と彫られた碑ですが、端っこが大好きな旅人なら触手を伸ばしそうなスポットではないでしょうか?しかし、よく考えてみてください。松前駅?ってここには線路が通っていましたっけ? ということで調べてみると、1953年(昭和28年)から1987年(昭和62年)まで、松前線という路線が存在していたのです。30年以上も前に廃線となっているので、現地の人か鉄オタの人でなければ知る由もありませんね〜。ただし、驚く事実は背面を見ての通り、建立が1978年ですから、廃駅になる10年前に建てられています。つまり、10年間、駅舎の真ん前にド〜ンとこの石碑が建っていたわけです。駅も線路もなくなり、いまはこの石碑のみが残る、というのが正しい理解のようです。
駅跡にはこの石碑以外何もなし。ただの空き地となっている
Wikipediaより転載
【住所】松前郡松前町博多
【滞在目安時間】5分
【駐車場】あり/無料
これは、さすがにベタベタのマニアックスポットですね〜。本州に住んでいる人にとっては竹林なんぞ見飽きた存在。タダの雑木林と一緒でしょう。ただ、この孟宗竹林は北限が渡島半島南端。ちょっと前までは岩手県が北限という時代もあったのですが、温暖化のせいでしょうか、津軽海峡を渡り北海道に進出。以前は北限が東北だったにも関わらず、今後は普通に北海道各地に広がるとか。ただし、自生的に広がっているわけではなく、人間の手により移植された竹が枯れずに生きているだけ。松前の孟宗竹林も江戸時代に移植されたもので、自然に海を渡ったわけではない。なんだかタネを明かしたら足を運ぶ気が失せますね〜。これが自然発生的なものだったら見応え度はグンと上がるのですが。さて如何に・・・・。
住宅街の案内板を左折すると
鬱蒼とした林道になり200m先に竹林がある
【住所】松前郡松前町愛宕8
【滞在目安時間】5分
【駐車場】なし/路駐/クルマ転回スペースなし
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