破壊力と回復力を比較_洞爺湖_西山山麓火口散策路

有珠山噴火直後と16年後の姿を比較
破壊力と修復力どちらも自然の驚異を感じる

2000年の有珠山噴火により、西山山麓と金比羅山に大きな火口が開いた。現在どちらも散策路が整備され自由に見ることができます。特に西山山麓は、噴火の翌年から散策路を整備し無料開放するなど、天災までも観光に利用するという住民の奮闘は拍手ものでした。2002年に取材班は散策路を撮影しており、自然が放つ破壊力に圧倒されまくりでした。その後、数年置きに現地取材を行いましたが、噴火から16年後の2016年が最後の撮影となっています。この年を最後としたのは、自然の回復力の凄さに圧倒されたからです。噴火により焼き尽くされ、坊主山状態になっていたにもかかわらず、わずか16年で森が戻っていたのです。散策路スタッフの女性の話がとても印象に残っています。

筆者:「ずいぶん森が回復してきましたね〜凄いですね〜」
スタッフ:「そうよ〜元の自然に戻った頃、また噴火で壊されるのよ〜この繰り返し!」

有珠山は20〜30年周期で噴火する活火山です。山の森が回復してきました。そろそろ噴火も近いのでしょうか・・・・

今回は、2002年と2016年に撮影した写真を、ビフォーアフターで比較してみました。左の写真で火山の破壊力を、右の写真で自然の回復力に驚いてください。
なお、すべての写真はクリックで拡大表示されます。

散策路の入口です。プレハブの売店が奥に見えます

本設の売店が出来ています。プレハブがあったところは芝生化され、入口看板は名称が変更されており、英文も追加されています。町名も変わっています

被災した国道230号の様子です。国道のアスファルトがまだあります

電柱が道路であったことを示すのみ。完全に山に還っています

被災した町道の様子です。噴火地震による変動で波打っています

波打った道路も草に覆われ、よく見えなくなっています

土の部分は町道でした。道路脇の電柱が折れています

折れた電柱はそのままですが、植生が完全に回復しています

西山第1火口です。モクモクと噴煙が上がっていました

もはや火口であったことすら判らない状態です

西山第2火口です。大小2つの火口が開いています

草だけではなく樹木が覆い始めています。奥の斜面に見えた焼けただれた木はありません

被災したわかさいも本舗の工場です、被災の状態がよく見えます

被災した工場は森の中に埋没しています

被災した工場とその奥にも破壊された住宅が見て取れます

工場奥の住宅はまったく見えません

【住所】虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉
【電話】TEL:0142-75-2446/洞爺湖温泉観光協会
【入場料】無料
【開場時間】7:00~17:00
【休場日】年中無休
【滞在目安時間】90分
【駐車場】あり/無料
【距離】2,200m

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