そのプラン大丈夫?

初めての北海道旅。泊まりはホテルやとほ宿。事前に予約もバッチリ!って、そのプラン晴天前提じゃないですか!? 広大な北海道を走る肝心カナメのお話し。

初めての北海道の旅。すでにプランニングの段階で旅は始まっています。もうワクワクですね〜〜。ネットや地図を眺めているときは・・・・。そんな高揚した気分で立てたプラン。本当に予定通り進むのでしょうか。クルマ旅の人は、悪天候になるとせっかくの景色が楽しめずガッカリですが、バイクとなるとそればかりではありません。風雨をまともに身体に受け辛いことこの上なし。晴天時に比べても体力の消耗、精神的ダメージは劇的。プランを立てるときは好条件を想定して考えるのが人間という動物です。自分の都合のよい方向にしか物事を考えないことを「正常性バイアス」というそうです。楽しみにしている旅の計画を立てているときは、この正常性バイアスがフル回転します。雨は降らない、天気はいいはずだ、故障は起きない、トラブルなんて起きない、すべて順調に進む・・・・などなど。ワクワク度が高ければ高いほど、正常性バイアスは活発に・・・。

ということで、大変楽しみにしている北海道の旅。この旅が台無しにならないように、プランニングの極意をコッソリ教えます。

ネットのブログやFacebook、YouTubeなどでは北海道での旅の模様が溢れています。せっかくネットに上げるのですから人に見てもらいたい。やはり表現は誇張気味になります(思いっきり誇張の人もいますが・・・)。旅に出掛ける前には参考になるのであちこち見て回ることでしょう。そうするとこんな記事をよく見受けます。「今日は500km走ったよ」、「オレは600km進んだよ」、「いやいやボクは1,200km爆走だったよ」ってな感じ。キャノンボールですか? 旅じゃないんですか? 何を見に行ったんですか? ?の嵐です。しかし、これを真に受けたくなるのも正常性バイアスです。少ない休暇で最大限各地を巡りたいのが人情ですから。

北海道を1度でも走ったことがある人には判りますが、広いです。それもただ広いのではなく広大に広いです。昭文社のツーリングマップルを引き合いに出すと、本州のマップは縮尺12万分の1、北海道のマップは17万分の1です。1ページの上下(南北)の距離は、本州で25km、北海道では36kmです。倍率にして1.44倍。いつも本州を走っている感覚で北海道のマップを見ながら走ると、同じ1ページの移動時間が約1.5倍かかるということになります。このように地図感覚の補正が必要です。

最近では、プランニングはGoogleMapを使い、2点間距離と時間をシミュレーションすることでしょう。GoogleMapの結果表示はビッグデータから導き出しているので、けっこう正確な時間を示してくれます。でも、このビッグデータ、大半がクルマでの移動時間です。バイクよりクルマの数の方が圧倒的に多いからです。先に記載のとおり、クルマの移動時間は、天候に大きく左右されません(多少はあるでしょうが)。では、実際にGoogleMapを見てみましょう。

これは,苫小牧のフェリーターミナルから、稚内市の森林公園キャンプ場までのシミュレーションです。道央自動車道を使うと5時間49分で到着。距離は386km。平均移動距離は64km/hです。高速を使うのでなかなか走れると考えますが、オプションで高速道路不使用にしても、6時間40分になりました。平均移動距離は55km/hです。朝7時にフェリーを下船すると、午後1時過ぎにはキャンプ場に着いてますね!。うん?これっておかしくないですか。下道オンリーで1時間に55kmも進めるのです。たしか道交法で一般道の最高速度は時速60kmのハズ・・・・。日本海側に出れば街も少なく,信号も激減しますが、それまではず〜〜と街が続きます。信号もかなり停まるでしょう。それでも平均移動距離55kmはあり得ません。筆者の経験則では,高速を使っても45km/hを切るのは至難です。(超法規的速度を出せば話は別ですが、それは北海道を往復できるくらいの罰金が待っています)

よく耳にするのは、「北海道では1km1分で進む、60分で60km走れる」という話です。それは事実です、が、場所が限られます。そして区間と時間が限られます。信号機や街がない郊外で、短時間に限った話です。つまり最大瞬間風速であり、平均風速ではないということです。

このように、ネットでのたくさん走った自慢話、GoogleMapのありえないシミュレーション結果、現地の神話を総合して、正常性バイアスをフル回転させてはなりません。そのどれもが、食事、トイレ、給油、観光、その他の休憩のすべてが入っていません。実際に無理なく走れる移動距離は、長年の経験では次の通りです。

じっくり観光スポット巡って走った場合 200km〜250km/日
・そこそこ観光しながら走った場合 300km〜350km/日

しかも、これは晴れていた場合の話で、終日雨天の場合はさらに異なってきます。シトシト雨の場合とゲリラ豪雨的な降り方では出せる速度も違います。

仮に朝の7時から夕方5時まで走ったとすると、1日に使う時間は10時間です。計算は簡単ですね。じっくり観光スポット巡って走った場合は、20km〜25km/h、そこそこ観光しながら走った場合でも、30km〜35km/hしか進めないことになります。1日600km走ったという人が、そこそこ観光しながら走ると、走行時間は17時間ということになります!!

これが現実です。北海道旅のプランニングをする場合は、出発地と宿泊予定地との距離を計算し、30〜35kmで割ってください。9〜10時間であれば完璧なプラン。13〜15時間という結果になれば,明るい内に到着できない、しかも途中で観光スポットも終了、という憂き目に遭います。最初に計った苫小牧〜稚内ですが、386kmを35km/hで割ると,11時間ちょうど。7時にフェリーを下船すると、夕方6時頃にキャンプ場に着きます。ちょうどいいプランですね!! で、実際に走ると、すっご〜〜〜い長くて遠いですよ(笑)

最後にもう一点、プランニングできない要素があります。それは予想できない休憩時間。ソロの場合は概ね上記の通りか、観光の内容によりやや早く進みます。二人以上のグループ走行になると、確実に休憩時間が長くなります。観光地に着いて、いいの、凄いのと感想を述べたりするので、歩く速度も落ち、滞在時間がソロより確実に増えます。そして、もっとも読めないのが、現地で他人と話し込んでしまうこと。同じ旅仲間や現地の暇な人に捕まり、立ち話1時間っていうこともあり得るのです。というより必ずあります。そういうアクシデントがあっても耐えられるような、余裕のあるプランを立ててください。余裕のあるプランは絶対に楽しい旅になるのは間違いなし!

 

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