地味な絶景スポット_滝ノ上公園・千鳥ヶ滝

地質学的には見応えのある景観だが
観光的には今ひとつ名所になりきらない感がある

日高北部を横断する国道274号。夕張市街をかすめ札幌方面に向かうと、この国道沿いにあるのが滝ノ上自然公園。アイヌ語でポンソウカムイコタンという渓谷をメインとした公園。2本の吊り橋が架かり、公園内を周回する遊歩道が整備されています。そもそもこの公園に立ち寄る観光客は少ないうえに、立ち寄ったとしても、駐車場から近い方の吊り橋から千鳥ヶ滝を見たら終了、というパターンが多いように見受けられます。絶景かと聞かれれば、まぁ〜それほどでも・・・としか答えられず、有名スポットになるにはもう一押しが足りないという感じは否めません。ですが、これがタモリならまったく異なる感想が返ってくるでしょう!そう、地質学的には特異な景観であり、見る角度を変えれば絶景と言えるかもしれないのです。

自然公園内を貫く川は夕張川。石狩川の支流で、近年巨大ダムが完成し大きな人造湖、シューパロ湖が生まれています。この夕張川が滝ノ上地区で固い岩盤に阻まれ渓谷化しています。川に架かる吊り橋「千鳥橋」からは、千鳥ヶ滝を見ることができるのですが、滝周辺の地質が非常に特異。四国や九州の海岸線で見られる、いわゆる「鬼の洗濯岩」の川バージョンになっているのです。これは非常に珍しい景観ではないかと思います。なぜこのような景観が生まれたのかを説明すると、小難しい用語が連発します。

新第三系川端層の礫岩、砂岩、泥岩の互層が広く露出したもので、中新世の島弧衝突によって形成された重力流堆積物地層が、西に60度傾斜し、露頭面が水平に平坦となったもの。

と、いうことです。滝としての美しさは感じられませんが、地層が斜めに傾いていることは一目できるうえ、互層の柔らかい層が川の水により削られている様も、私たち素人でも十分理解できます。そのような見地から公園を歩いてみれば、足を運んでよかった、と思えることでしょう。ぜひ、ブラタモリにも来て貰いたいですね!

駐車場に掲示されている案内マップ。2本の橋で渓谷を周回できる

駐車場脇に建つ「滝ノ上発電所」。1925年(大正14年)建設。現在でも現役で稼働中

最初の吊り橋「千鳥橋」

千鳥橋の上から見られる「千鳥ヶ滝」。斜めの地層と洗濯岩状の河床が特異な景観を見せている

下流の「滝の吊り橋」を望む。この狭い渓谷は「竜仙峡」という名称

2本目の吊り橋「滝の吊り橋」

滝の吊り橋から、さらに下流を望む

【住所】夕張市滝ノ上
【電話】TEL:0123-52-3131/夕張観光協会
【入場料】無料
【開場時間】特に規制なし
【休場日】特に規制なし
【滞在目安時間】20分
【駐車場】あり/無料

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