国宝級の展示品が!_根室市歴史と自然の資料館

マジ!ナゼここに?これって重要文化財級ですよ!!って逸品が展示されている。絶対に行った方がいいでしょ!

赤レンガ造りのモダンな建物の中にそれはあります。この建物、1942年(昭和17年)海軍通信隊の根室分遣所として建設された軍事関係施設。戦後は花咲港小学校として1989年(平成元年)まで使用された後、資料館として活用されているもの。展示室は細長いメインルームに、小部屋が2室というとてもシンプルな構成。展示品は3つのカテゴリに分けられており、アイヌのチャシや縄文の遺跡関連、日露外交史関連の資料、根室の自然に関する展示となっているものの、なにせ狭い展示室なので、パラッとあっさりしたものです。ひとつを除けばまぁ〜どこでも見られそうな・・・・というもの。しかし、その残るひとつが凄すぎます。

それは、樺太日露国境第二天測標という標石です。文字で書けば、何ですか?それ??って感じですが。日露戦争で勝利した日本は、樺太の北緯50度線から南側をロシアより割譲し日本の領土に。その国境には4基の国境石が設置されています(小振りの中間標石は多数あり)。4基のうち2基はすでになく、この世に現存するのは2基で、その1基がこの樺太日露国境第二天測標なのです。で、こはレプリカではなく正真正銘のホンモノなのです。こんな超貴重な文化財が、田舎の小さな資料館の小さなホールの真ん中に、ポンと無造作に置いてあるんです。ショウケースもなく結界もなく、ただポンとです。なので触ってもOK!壊さなきゃ何してもOKといわんばかり!

ナゼ、このような貴重な文化財が根室市の花咲港にあるのか?稚内なら理解できるのですが、根室です。その経緯は現地のパネルにて説明されているので、ここでは割愛しますが(書いちゃうと訪問の楽しみが半減するでしょう!)、なにはともあれ、今はこの地に置いてあるという現実があるわけです。この手の話題に興味がある人であれば、絶対に足を運ぶと思います。本誌イチオシのマニアックスポットです!

前後左右にそれぞれ日本語とロシア語で彫刻が施されています。こんな間近で見られるとは超感激です。もちろんガッチリ触りましたよ!!

メイン展示ルームのほぼ全景です

赤レンガがモダンな建物です

【住所】根室市花咲港209
【電話】TEL:0153-25-3661
【料金】無料/入館料
【開館時間】9:30〜16:30
【休館日】毎週月曜日
【滞在時間】20分
【駐車場】あり/無料/未舗装

こちらも気になりませんか

  1. 変化に富み飽きのこないトレッキングが楽しめる_羅臼湖(らうすこ)

  2. 有珠山の1977年噴火での貴重な遺構が残る_1977年火山遺構公園

  3. 牛の字・モアン山に登る!

  4. 旅情感抜群の野湯〜からまつの湯

  5. スーパーマニアック・人造石油生産の記念碑_人石記念塔

  6. 和田屯田兵村被服庫(北海道指定有形文化財)

  1. 函館山攻略法(昼間編)-中編

    2021.08.15

  2. 支笏湖の展望ナンバーワン!紋別岳

    2021.07.11

  3. 有珠山の1977年噴火での貴重な遺構が残る_1977年火山遺構公園

    2021.06.27

  4. 火山災害の遺構を間近で_金比羅火口災害遺構散策路

    2021.06.24

  5. 破壊力と回復力を比較_洞爺湖_西山山麓火口散策路

    2021.06.17

  1. これは見応えのある古民家です_焼尻郷土館(旧小納家)

    2021.01.17

  2. えりも町にもあった!昭和津波碑

    2020.01.29

  3. わずか39年間で死亡した囚人1022柱が眠る_篠津山墓地

    2021.02.26

  4. 知床横断道路

    2018.05.17

  5. 高龍寺_函館に見応えある寺が存在する

    2019.03.27