キャンプ旅のススメ

目次
1. キャンプの利点とマイナス点
2. 最低限のキャンプ装備とは
3. 正しいテント設営指南
4. 用具&装備選びのポイント
5. 自炊するや否や
6. ミニタープのすすめ
7. キャンプ装備・失敗しないネット購入指南

正しいテント設営指南

往々にしてキャンプ上級者にして、正しいテントの設営方法を知らなかったりします。正しい方法を知らないからといって特段の問題はないのですが、知識として知っていても損はないでしょう。ということでこのページをご覧頂ければと思います。

テントの設営場所はどこが良いのか?

テントの設営場所は、個人の好みによって様々なので一概にはいえませんが、以下の点に注意すればいいでしょう。

窪地は必ず避ける
窪地といっても、目で見て判らない程度の窪みでもよ〜く観察して下さい。よく判らないときは、軽い傾斜を選んだ方がイイくらい。なぜならば、雨が降ってきた場合そこに雨水が溜まるからです。朝起きたらテント内が水没ということはホントにあるんです。

■木の下は選択肢としてイイ
木の下というのは根が張っているわけで、おおむね窪地ではあり得なく雨水が溜まりにくい。デイキャンプなどの場合は、直射日光から待避できる。夜露からの直撃も受けない。などの理由でテント設営場所としては有力候補です。ただし、落雷の危険があるような(広い場所に1本だけ立っている)場合はこの限りではありません。

■河川敷や砂浜のキャンプ場では特に注意が必要
よく雑誌などで河川敷きや砂浜で焚き火を囲んだ野営シーンなどを見ます。かっこいいなぁ〜と憧れの眼差しで見てしまいがちですが、ビギナーの人は基本的にやめてください。なぜならば水位の変化に対する知識や経験がないからです。河川敷きの場合、キャンプ場が晴天でも上流では豪雨ということがあります。河川の水位上昇は非常に早く、おかしいと気づいたときには撤収が間に合いません。また海辺の場合も同様で、潮の満ち引きは非常に早く、波がテントに触ってからでは、完全撤収する時間はありません。最悪の場合、テントごと海上へ・・・・ということになります。

設営場所よりず〜っと重要なのはテントの張り方です

キャンプ場で必ず見かけるのがいい加減なテント設営です。屋外で寝るというのは、現代人にとっては非常にデンジャーなことであるという認識が低すぎます。テントさえ建てられれば安眠といういう考えはやめましょう。テント設営で注意する点は、以下の3点です。

■グランドシートを敷く
グランドシートは専用のものでなくても、ピクニックシートでも構いません。要はテントが直に地面に接触しないようにします。これはテントの損傷を防ぐのが目的です。一旦テントを破ってしまうと砂や土や水が容赦なく侵入してきます。また仮に破れないにしても、地面との摩擦により生地の防水性能が著しく低下します。そうなると、チョットした雨でもテント内に雨水が浸入してきます。

■風の向きを考える
テント設営時に考慮するのは風の向き。テントの入口は必ず風下にします。ドームテントが丸い形状で背が低いのは風に抵抗するためです。なのにあえて入口を風上にするのは愚の骨頂なわけです。ペグ止めしていないテントの場合、風速数メートルでいとも簡単に離陸してしまいます。

■必ず張り綱をする
そして最も重要なのは「張り綱」です。これを省略する人の実に多いこと!その人に話を聞くと、「中に荷物を置いておけば風で飛ぶことはない」という返事。再度このページにも載せますが、右の写真のように、人間2名が入っていても簡単に吹き飛ばされます。体重は合わせて100kg以上あるはず。荷物ごときでテントを風から守ることは不可能なのです。

 

張り綱(ガイロープ)の正しい張り方とは

張り綱をちゃんと張ってくださいと言われても、正しく設置しなければ意味がありません。特に経験がないビギナーではなおさらでしょう。自分は中級者と思っている人でも、もしかして正確には知らなかったりしませんか?

まず、前項でも書きましたが、メインとなる入口は風下に設置します。次に、張り綱の張り方向は、対面の綱と一直線になるように位置を決めます。ペグで固定しますが、張り綱とペグが直角になるように地面に打ち込み、綱は接地するまで下げます。というか、打ち込める場所であれば、ペグを全部打ち込みましょう。張り綱の長さについては、なるべく長く張ります。付属の張り綱の最大長がベストですが、周囲のテントとの間隔などに考慮して判断しましょう。4本とも打ち込んだら、張り綱についている自在金具の位置を移動し、綱の張力を調整します。対面の張り綱同士で綱引きをするような形で、なるべく強く張ります。

ここまでガッチリ設営すれば、前項の写真のような突風でもテントはびくともしません。また、テント設営時に無風でも、風はいつ吹くかわかりません。無風だからと手を抜くと大変な目に遭います。なお、当然ながら、張り綱だけでなく、インナーテントやフライのペグ留めも必ず行うのはいうまでもありません。

 

設営時から風が強いときはどうするのか?

何度かキャンプを経験すると必ず遭遇するのが雨や風がある場面でのテント設営です。雨降りの場合はとにかく素早く設営するしかありません。テントの形状にもよりますが、フライシートを先に広げて、その下でインナーテントを設営するという方法もありますが、ビギナーでは難しいかと思います。

風については楽に設営する定石があります。一言で言ってしまうと、すべての作業を風上から行うということです。まずインナーテントの風上側の2カ所をペグで固定してしまいます。この際、テントを広げず、風で飛ばされないように上に載ってもイイでしょう。次に風下側もペグ留めします。この段階でグランドシートを敷き込みます。この後フレームを通します。まだインナーテントは立ち上げません。次はフライですが、風が強いと、ばぁ〜っと広げたら大変。すっ飛んでしまいます。そこで、風上側の2カ所を、すでに地面に固定したインナーテントと接続します。そのあと風下側へフライを広げていきます。この状態でインナーもフライも地面に固定されたので、当座は風で飛ぶことはありません。ここでフレームを立ち上げます。風でバタついているフライを掴まえて風下側も接続。最後に張り綱を風上側から張ります。以上のように、風上側を常に固定することで、風にあおられて、バタバタとテントが暴れても、飛んでいくことはないのです。

 

その他の細かな注意点

■グランドシートはフライの内側に収納する

グランドシートを敷いた後、フライよりはみ出してしまうと、フライから流れ落ちた雨水がグランドシートを伝って、テントの下に溜まってしまう恐れがあります。グランドシートはインナーテントに合わせて適正なサイズを用意するのが好ましいのですが、専用の製品は値段も高価。他のシートなどで流用する場合は、確実にサイズが合わないはずなので、はみ出しには注意してください。

 

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